サトウキビ

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平成23/24年期は、前年度より3万トン減少傾向にある...

 サトウキビは種子島の主幹作物の中で、一番栽培されている農産物です。種子島全域で栽培されています。平成二十三年十二月九日に製糖工場が稼動しています。栽培農家戸数は、二千三百八十五戸、二十二年度より若干減少。収穫面積は、二千八百ヘクタール。前年度に比較して、八十ヘクタール増加。生産量は、約十六万七千トンを見込んでいます。これは、前年度に比較して、約三万トンの減少となっています。

 前年度より三万トンの減少となる原因は、まず、二月、三月の気温低下で、切った株出の芽が出るのが悪かったこと、春植の発芽が悪かったこと、四月、五月の成長時期の天候不良(日照不足など)のダブルパンチで不作となっています。

種子島における甘蔗生産見込み
市町名 項目 栽培農家(戸) 収穫面積(ha) 生産量(t)
西之表市 23年度見込
901
844.84
48,052
22年度実績
888
815.00
55,595
中種子町 23年度見込
1,099
1458.12
91,863
22年度実績
1,122
1449.00
108,486
南種子町 23年度見込
385
497.98
28,237
22年度実績
388
485.00
33,836
種子島合計 23年度見込
2385
2800.94
168,152
22年度実績
2398
2749.00
197,917

 ところで、島内で栽培されているサトウキビの品種は、九十九パーセントが農林8号です。残りは農林12号とか他の種類です。この農林8号の特徴は、早熟高糖がウリだとのことです。サトウキビの糖度は甘蔗(かんしょ)糖度と呼ばれ平均で十三パーセントくらいです。中には糖度の高いものは十六パーセントもあるということです。この糖度によって、一トンあたりの価格が決まっていますので、高いほど収入が上がることになります。

 サトウキビの基準買入価格は、きび原料代五、五〇三円と国から直接支払われる交付金一六、〇〇〇円を合せると、トン当たり二一、五〇三円になります。現在、細かに糖度ごと価格が決まっていますので、糖度が低いと収入も減ってしまいます。また、糖度一三、八〇は基準糖度といわれ、交付金が一六、〇〇〇円で統一されています。以前に比べると、交付金が下がっています。

 サトウキビの収穫は、十二月から翌年の四月二十九日前後まで続きます。中種子町にある製糖工場で、収穫されたサトウキビが処理されていきます。最終処理されたものは分蜜糖と呼ばれ出荷されます。この分蜜糖のことをローシュガーと呼んでいます。サトウキビを製糖工場で処理する以外に、サトウキビを圧搾しその搾り汁を煮詰めた黒砂糖も現和や沖ヶ浜田で作られています。これはほとんどお土産用です。また、お土産用にサトウキビを三十〜四十センチくらいに切ったものもあります。

 収穫が終わると、新植したり、切り株にビニールを被せて育成していきます。この栽培は、種子島独自のものとされています。写真一枚目が「マルチ栽培」、二枚目が普通の「露地植え栽培」です。サトウキビは、一度新植すると、三年間は、その状態で収穫できます。四年目は必ず新植作業を行います。サトウキビには竹みたいに節があります。新植するときは、二〜三節を残し四十〜五十センチくらいに切り、それを植えていきます。

 夏になると、畑のサトウキビも大きく成長し、二〜三メートルくらいに成長しています。その頃になると台風も発生するので、サトウキビ農家の人たちにとっては、大変気がかりな季節になってきます。一度、襲来を受けると、全部倒壊され寝てしまいます。一番成長する時期に、台風は厄介なものです。しかし、倒壊したサトウキビは回復力があり、再び上に成長していきます。収穫まで、追肥や草取りなどの管理作業があります。

 ところで、サトウキビの原産地は、南太平洋のニューギニア周辺で誕生したといわれています。そして、種子島では文政十年(一八二七年)から砂糖作りが始まったといいます。地元では、サトウキビのことを「オーギ」と呼んでいます。これは葉が扇に似ていることとか、イネ科の植物で多年草木の「荻」に似ているところから呼ばれています。また、砂糖を煮詰める際の薪を「砂糖木(さとうぎ)」と呼び、そこからきているなどの諸説があります。

 写真四枚目は、西之表市住吉のサトウキビ畑です。ハーベスタを使ってキビを収穫している作業です。一時間当たり四、五トンを刈り取ることができます。写真でも分かるとおり、ハーベスタを使う場合、あらかじめキビの先端部を切り落とす必要があります。その作業は、事前に切り落としておきます。また、出荷されるサトウキビの75パーセントが機械切りとなっています。

 現在、種子島でハーベスタは、八十七〜八十八台くらいあるとのこと。もちろん、ハーベスタを使う場合、三年キビの収穫時に使用するとのことですが、耕作面積が広い場合は、人間の手作業ではとても追いつけなく、ハーベスタを使っています。先端部を短く切り取ると糖度に影響し、欲せずに切り取ることが必要だと言われています。ハーベスタでは、一畦ずつキビを処理していきます。なお、処理されたキビは、30センチ前後に切断されています。写真三枚目のような小型のハーベスタも使用されています。

 写真六枚目は、サトウキビの手作業の様子です。一本ずつサトウキビを切り倒し、それを専用鎌によりハカマを剥ぎ取っていきます。二〇本ずつ束ねたサトウキビを道沿いまで運んでおきます。結構大変な作業です。種子島での収穫作業、四月下旬ごろまで続きます。

 ところで、サトウキビの収穫サイクルは、次のようになっています。
       新植(夏、冬)
        ↓
       収穫する=収穫量が多い
        ↓
       収穫後、ポリビニールを被せる。切株から新芽が出てくる
        ↓
       収穫する=収穫量が多い
        ↓
       収穫後、ポリビニールを被せる。切株から新芽が出てくる
        ↓
       収穫する
        ↓
       すべて新植する

砂糖の歴史
754     鑑真和上により砂糖が伝えられる
1550年頃 日明貿易で砂糖の輸入が盛んになる
1609    直川智(奄美大島)甘蔗導入と同時に黒糖の製造法を伝える
1623    儀間真常 沖縄に黒糖製造法を伝える。徳川家光時代本土で甘蔗が試作される
1627    阿波(徳島)で製糖
1735    尾張知多で製糖 九州肥前でも製糖
1740    紀州で製糖
1780    日向、阿波で製糖確立
1788    讃岐、伊予で製糖確立 その後各地で製糖確立
1819    天草でさとうきびが栽培される
1825    種子島でさとうきびが栽培される
1838    薩摩、大隈で糖業開始(それ以前の可能性も大)
1853    ペリー小笠原にさとうきびを伝える
1902    奄美大島に糖業試験場設立
1915    世界各地より導入した50品種を試作
1931    沖縄試験場で交配採種に成功
1990    NiF8(農林8号)、Ni9(農林9号)を育成
※ 黒糖伝承館の資料より抜粋

※ サトウキビの諸データは、新光糖業蒲l提供

マルチ栽培

マルチ栽培
【撮影場所】
鹿児島県南種子町長谷長谷野
【撮影日】
2010年5月2日/14時49分
【写真情報】
32.6KB/Nikon D300

露地植え栽培

露地植え栽培
【撮影場所】
鹿児島県西之表市住吉形之山
【撮影日】
2010年5月2日/16時33分
【写真情報】
37.8KB/Nikon D300

小型のハーベスタ

小型のハーベスタ
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡中種子町坂井
【撮影日】
2010年1月2日/10時59分
【写真情報】
27.9KB/Nikon D300

大型ハーベスタで収穫

サトウキビをハーベスタで収穫
【撮影場所】
鹿児島県西之表市住吉
【撮影日】
2011年12月24日(日)/14時19分
【写真情報】
28.2KB/Nikon D300

大型ハーベスタでの収穫

大型ハーベスタでの収穫
【撮影場所】
鹿児島県西之表市住吉
【撮影日】
2011年12月24日(日)/14時19分
【写真情報】
34.1KB/Nikon D300

手作業での収穫

収穫されたサトウキビ
【撮影場所】
鹿児島県西之表市下西下石寺
【撮影日】
2007年12月2日/14時29分
【写真情報】
37.7KB/OLYMPUS E-510
鹿児島県内の甘蔗生産見込み
 
23/24年期生産見込み(11/1現在)
22/23年期実績
  収穫面積(ha) 10a当り収量(kg) 生産量(t) 分蜜糖原料(t) 収穫面積(ha) 10a当り収量(kg) 生産量(t) 分蜜糖原料(t)
種子島
2,801
6,003
168,152
167,868
2,749
7,200
197,917
197,633
奄美大島
619
3,393
21,000
19,828
608
5,204
31,640
29,898
喜界島
1,258
5,620
70,702
69,502
1,243
7,098
88,230
87,219
徳之島
3,770
4,474
168,654
167,336
3,951
5,573
220,177
218,910
沖永良部島
1,334
4,692
62,592
62,592
1,388
5,730
79,552
79,552
与論島
483
3,523
17,017
17,017
497
5,754
28,597
28,597
大島郡合計
7,464
4,555
339,965
336,275
7,687
5,831
444,196
444,176
合計
10,265
4,950
508,117
504,436
10,436
6,191
646,113
641,808