稲作は、種子島の主幹作物で、種子島全域で作付られています。まず、各市町村の作付状況を説明しますと、
西之表市の稲作の状況は、作付面積二百九十二、四ヘクタール、作付農家は千二百七戸です。稲作に関しては、中種子、南種子に比べて大規模作付はいなく、供出農家も少ないといいます。
次に中種子町の稲作の状況は、作付面積は三百五十二ヘクタール、作付農家は千十九戸、生産量は平成十八年度で千四百三十三トン、供出量は販売量四百三十六トン、このようになっています。昨年頃から、化学肥料を減らし、エコ米の栽培が増えているといいます。
南種子町における稲作の状況は、作付面積四百八十二ヘクタール、作付農家は九百二十戸、生産量は二千二十四トンです。品種はほとんど「コシヒカリ」で、もち米は約二ヘクタールと推定されるということです。また、種子島で唯一、赤米も約一ヘクタール栽培しており、茎永にある赤米館などで販売されています。そして、最近の状況は、農協を主体として「売れる米作り」を目指しており、九十ヘクタールの減化学肥料による米作りを行っており、大手のコンビニエンスストアーとの取引も期待されているといいます。県の認定を受けており、鹿児島ブランドとして期待されています。化学肥料を少なくするということで、一反当たりの収穫は当然減りますが、販売額は高値で取引されるということです。
ところで種子島で作付されている品種は、全域にわたりほとんど「コシヒカリ」です。なかには「あきたこまち」なども一部あります。また、「もち米」も僅かに作られていますが、自家用で消費されます。
種子島では、三月中旬ごろから田植えが始まり、四月上旬ごろには植えつけも終わります。田植えが終わると、管理作業があります。田の草取りや予防は欠かせません。昔は、「田車」を使って草取りをしていましたが、現在は、除草剤を使っています。七月中旬ごろになると、収穫できるようになります。バインダーやコンバインを使って収穫していきます。
バインダーを使って収穫した場合、馬を作って稲穂を掛ける作業があります。三〜五日間稲穂を乾燥する必要があるからです。一方、コンバインを使って収穫した場合、面倒な作業はありません。収穫された米の入った袋をトラックなどに運搬するだけです。しかし、後で乾燥させる必要がでてきます。特に、島外へ拠出する場合は、ライスセンターに持ち込んで入念に乾燥させてから出荷しています。
写真は、南種子町西之本村にお住まいの農業大脇昭敏(67才)さんです。大脇さんは妻ノゾ(66才)さんと二人で、付近の水田にて四町歩の稲作を行なっています。平成20年産「コシヒカリ」の刈り取り作業が行なわれ、日本一の超早場米の収穫でした。大脇さんは、今年の2月12日に育苗を行い、3月7日に植え付けをしています。通常は22〜25日の育苗が平均的ですが、大脇さんは、25〜30日育苗を行い、丈夫な苗で植え付けを行なっています。したがって、植え付けてからの強風による風害を防止できるといいます。「カメムシの病害虫駆除を一回行なっただけで、残留農薬もまったくありません。今年は量的にも品質的にも豊作です。」と話されていました。収穫された米は、乾燥を行った後、鹿児島県主要食糧集荷協同組合に加盟している民間の集配業者新栄物産に引き取られ、18日に200俵を出荷し新栄物産で出発式が行われます。これからもお元気で美味しい種子島の米作りに頑張ってほしいものです。お体に気をつけて益々のご活躍を期待しています。
現在のところ、台風の襲来もないので、稲作は全般的に豊作が期待できそうです。黄色に熟している水田が多いので、これから収穫作業が本番を迎えていきます。水田に立っていると稲穂の匂いがしてきます。まさに農業の匂いでしょうか。
場所:鹿児島県熊毛郡南種子町西之本村
撮影日:2008.7.13 9:58(写真情報 47.5KB,E-510)