ソラマメ栽培

種子島のソラマメはボリューム感があって美味しい

 ソラマメは、西之表市、南種子町で栽培されています。栽培面積は五ヘクタール、栽培戸数は二十六戸、生産量は九十一、四トンです。現在、種子島でのソラマメ栽培は、減少傾向です。2007年から比較すると、ソラマメの園芸場がほとんど消えた感じがしています。

表1 平成23年度実績
  西之表市 中種子町 南種子町 合計
栽培面積(ha) 2.9 0 2.1 5.0
栽培戸数(戸) 18 0 8 26
生産量(t) 65 0 26.4 91.4

 写真は、茎永宮瀬川沿いにある菅原の椎木さんのソラマメ園芸場です。茎永で栽培を始めて25年くらいになると聞きました。写真でも分かるとおり、立派なソラマメが熟しているのが分かると思います。 

ソラマメの苗は、九月中旬頃に植え付けを行います。植え付け後五十〜六十日経過すると、花が咲き実が付くようになります。そして、十二月二十六日から出荷が始まり四月中旬頃まで続きます。苗が小さい時に念入りに消毒していきます。このとき害虫でやられると十分成長できないと聞きます。

 また、苗が分裂をするので、親だけを4本残して後は切り取ってしまいます。したがって、写真では分かりませんが、一株から四つの茎が出てそれが大きくなっているのです。ソラマメは踏み潰されても必ず起き上がってくる回復力が強いといいます。ソラマメの苗床を見ると、ミラーシートを被せています。これは夏場に土壌温度が上昇するのを防いでいます。

 椎木さんは、現在、ソラマメを70アール田んぼで栽培しています。水分が豊富なのでボリューム感のあるソラマメができるといわれています。現在やっている作業は、不要な実をちぎり落しているのです。葉の付け根の部分に花が咲き三つの実がなってきますが、傷ついたものとか、実が割れているものとかは落していき、大きく成長するような実を一つ残していきます。この作業をやらないと優秀なソラマメはできないといいます。小まめな作業してこそ立派なソラマメができるのです。それと平行して、奥さんは収穫を行っていました。

 ところで、椎木さんは、昨年まで稲作を7町歩作っていましたが、一人ではこなせないと、今年は親族に任せ、ソラマメだけの栽培を行っています。また、今年のソラマメの状態をたずねてみましたら、過去最悪の状況だと話されていました。その原因は、10〜11月の長雨による日照不足で、生育が極端に落ち込んだといいます。

 写真三枚目は、小型コンテナに入った収穫したソラマメです。椎木さんは、週に三回収穫し出荷しています。農業は自然の天候に左右されがちで苦労を伴います。これからもお元気で美味しい種子島のソラマメ作りに頑張ってほしいものです。お体に気をつけて益々のご活躍を期待しています。

【実績データ提供:西之表市役所・中種子町役場・南種子役場様】

水田を利用したソラマメ栽培

水田を利用したソラマメ栽培
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡南種子町茎永菅原
【撮影日時】
2012年2月26日(日)/11時59分

成長したソラマメ

成長したソラマメ
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡南種子町茎永菅原
【撮影日時】
2012年2月26日(日)/12時00分

収穫したソラマメ

収穫したソラマメ
【撮影場所】
鹿児島県熊毛郡南種子町茎永菅原
【撮影日時】
2012年2月26日(日)/12時03分
2013.12.27〜