種子島では、「ツワブキ」のことを単に「ツワ」と呼んでいます。また、ツワブキを取りに行くことを「ツワ取り」といっています。
早春になると、ツワブキの新芽が出てくるのでそれを取りに行くのです。海岸付近や杉林などではこのツワ取りが盛んになってきます。
郷土料理になくてはならないのがツワなのです。種子島のツワは美味しくて、「種子島の味」、「種子島の香り」と言っていいでしょう。
普通は、煮しめにして食べることになりますが、卵とじにするのもとても味がいいと聞きます。もちろん、時期になるとスーパーの店頭でも並び売られています。
写真の場所は、現和田之脇と庄司浦との中間付近の県道75号線沿いです。ご覧のとおり、ツワブキがたくさんあるのが分かると思います。馴れた手つきで手早くツワを取っていました。写真右に女性の方がいますが、その近くにツワを入れるビニール袋を置き、取ったツワを入れていました。
「たくさん取れましたか?」と聞いてみましたら、「たくさん取れましたよ!」と笑顔で答えてくれました。周辺は急傾斜になっており、やはり慣れているんですね。新芽はやや葉と茎が白っぽくなって、ヒゲみたいなものがたくさん付いているのですぐ分かります。
ツワは、種子島の味
ツワの新芽