ヤートセー

静かで優雅な手踊り

ヤートセーの本踊り
【撮影場所】
鹿児島県南種子町上中河内神社
【撮影日時】
2016年11月3日(木)/13時48分〜14時02分
【奉納場所】
南種子町上中河内神社
【奉納時期】
毎年十月中旬の日曜日
【アクセス方法】
南種子市街地から県道586号線を茎永に向かって走ること、約3分で河内神社に着きます。

【踊りの説明】

上中大宇都集落によるヤートセーです。他にも、なぎなた踊り、棒踊りもあります。一般的にヤートセーは口説踊りと言われており、種子島の中でも広く踊られている伝統芸能です。特に、南種子町には全域に伝承されています。個人的にも大変好きな手踊りであります。

男性踊り子の服装は、黒地の衣装姿が基本になっています。手ぬぐいのハチマキをして、色鮮やかなたすきがけ、そして黒足袋でワラジを履いています。一方女性の踊り子は、頭にハチマキ、そして鮮やかな衣装姿にたすきがけで艶やかさがひときわ目立っています。

ヤートセーは出端、本踊り、引端(崩し)から構成されています。出端は太鼓や鉦を鳴らしながら二列縦隊で、歌いながら次第に二重円の隊列になっていきます。太鼓三人、鉦二人、入鼓二人は内側の円で、両方共に反時計方向に前進しながら本踊りを踊ります。「ヤートセー」の歌詞が随所に出てきて、踊りが盛り上がります。

写真は本踊りの様子です。ヤートセーも地域によって、ずいぶん踊り方に違いが見られます。比較的踊り方は複雑な仕草は出てきません。繰り返しです。ですので、飽きさせないように微妙な仕草が大切になってきます。

男性、女性、総勢二十六名で踊ってくれました。踊りに派手さはありませんが、静かで優雅な踊りです。女性も混在しているので、色気のある手踊りを楽しませてくれました。特に女性の踊りは、艶やかさの中にも哀愁も感じられ、しとやかな雰囲気に思わず引き込まれてしまいます。

ヤートセーの出端 鳴り物と踊り子が入場します。踊る隊形は、二重円です。入場が終わると、本踊りが始まります。
ヤートセーの本踊り こちらは、前進時に、この仕草が出てきます。ヤートセーでもおくめ口説になります。
ヤートセーの本踊り 「ヤートセー」の歌詞が出たときに、内側あるいは外側を向き、左手を垂直に曲げ、そのとき右手を水平に左ひじに添える踊る瞬間は出てきません。一般的なヤートセーと大きく違う部分です。内側を向き合い、両手を軽合わせて、下から上にあげ伸ばす仕草です。程よい傾きがポイントです。また、太鼓が上がると、ヤートセーの掛け声が出てきます。あちこちに、「シャント」という掛け声も聞こえてきます。
ヤートセーのくずし ヤートセーのくずしです。一見すると、源太郎踊りと似ている手踊りです。

※ 2016年11月3日、種子島の南種子町で行われたふるさと祭り会場で、上中大宇都公民館によるヤートセーの手踊りを紹介しています。この動画の中には、ヤートセーの出端、本踊り、引端などを収録しています。

なお、YouTubeでのアドレスとタイトルは次の通りです。

種子島の伝統芸能:ヤートセー上中大宇都公民館ふるさと祭での踊り

 
 
2016.11.17〜